引っ越し先の部屋が決まった。間取りも、日当たりも分かった。
では、その部屋のいちばん広い面──床を、どうするか。
壁紙より先に、家具より先に、決めておきたい話をします。
床は、部屋の中でいちばん面積の大きい「色」であり「素材」です。
renovyでは、クッションフロア・フロアタイル・ノンスキッド・カーペットの4種類を取り扱っています。
費用とクッション性を重視するならクッションフロア。見た目と素材感を重視するならフロアタイル。滑りにくさと耐久性を重視するならノンスキッド。足触りと防音性を重視するならカーペット(タイルカーペット)が候補になります。
どれか一つがすべての面で優れているわけではありません。部屋の用途、家具、ペット、水回り、掃除の仕方によって、適した床材は変わります。この記事では、その「変わり方」を最後まで具体的に書きます。
部屋に立ったとき、視界に入る面積がいちばん大きいのは床です。壁は家具やカーテンで隠れ、天井はほとんど見上げません。けれど床は、歩くたびに目に入り、足の裏でも感じています。
だから、床の色が部屋の明るさを決め、床の素材感が部屋の空気を決めます。同じ間取り、同じ家具でも、床がグレーの石目調か、白っぽい木目かで、部屋はまったく別のものになります。
そしてもうひとつ。床は、あとから変えるのがいちばん面倒な場所でもあります。家具を置き、カーテンを吊るし、暮らしはじめてから「やっぱり変えたい」と思っても、そのときには部屋の中身をすべて動かさなければなりません。
では、選択肢を並べます。renovyが実際に扱っている4種類です。
| 床材 | 一番の特徴 | 主なメリット | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| フロアタイル | 硬質のタイル状床材 | 木目・石目の表現/耐久性/高級感 | クッション性は控えめ |
| クッションフロア | やわらかいシート状床材 | 費用を抑えやすい/耐水性/クッション性 | 家具跡やへこみが残りやすい |
| ノンスキッド | 滑りにくいシート状床材 | 防滑性/耐水性/家具跡の残りにくさ | クッション性や柄の選択肢は比較的少ない |
| カーペット | 繊維素材の床材 | 防音性/足触り/滑りにくさ/部分交換 | 水分・毛・ホコリの掃除に手間がかかる |
※性能は製品や施工条件によって異なります。ここに書いているのは、それぞれの素材の一般的な傾向です。
| 比較項目 | フロアタイル | クッションフロア | ノンスキッド | カーペット |
|---|---|---|---|---|
| 見た目・素材感 | ◎ | ○ | ○ | ○ |
| 費用の抑えやすさ | △ | ◎ | ○ | △ |
| クッション性 | △ | ○ | △ | ◎ |
| 滑りにくさ | △〜○ | ○ | ◎ | ◎ |
| 耐水性 | △ | ◎ | ◎ | △ |
| 掃除のしやすさ | ◎ | ◎ | ◎ | △ |
| 家具跡の残りにくさ | ◎ | △ | ◎ | ○ |
| 傷・摩耗への強さ | ◎ | △〜○ | ◎ | ○ |
| 防音性 | △ | ○ | ○ | ◎ |
| 部分交換 | ○施工方法による | −原則不可 | −原則不可 | ◎できる |
| ペットとの相性 | ○製品による | ○ | ◎ | ◎ |
| 水回りとの相性 | △ | ◎ | ◎ | △ |
◎ 特に優れている ○ 十分な性能 △ やや劣る − 非対応
※4種類を相対的に比べた評価です。絶対的な性能値ではありません。
※同じ床材でも製品グレードによって差があります。実際の選定時は製品仕様をご確認ください。
見た目と質感を重視するなら
仕上がりの質を、最も高く。
価格はデザインによって異なります
同じ塩化ビニル素材でも、こちらはタイル状・板状に成形された硬質の床材です。表面には木目や石目の凹凸が刻まれており、光の当たり方で陰影が出ます。4種類の中で、素材そのものの質感を最も再現できるのがフロアタイルです。
石目は、空間を静かに引き締めます。光の当たり方で表情が変わり、主張しないのに空間の格を上げる。リノビーが基本として選ぶのは、この石目です。
木目は、空間をやわらかく見せます。なかでもヘリンボーンは、規則的な連なりが視線に流れをつくり、落ち着きと品を同時に持たせます。
迷ったときは、いま持っている家具を思い浮かべてください。リノビーは、床と家具の印象をそろえることで空間をまとめます。
床と家具の質感がそろうと、部屋は一枚の絵になります。
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費用を抑えたいなら
手が届く価格で、水にも強い。
14,800円〜/畳(税込)
塩化ビニル素材のシート状の床材です。内部にクッション層を持つため、名前のとおり足あたりがやわらかく、表面は水を弾きます。ロール状のシートを部屋の形に合わせて敷き込むので、継ぎ目が少なく仕上がるのも特徴です。
費用を抑えつつ部屋の印象を変えたい方、水を使う部屋、そして「まずは一度、床を変えるという体験をしてみたい」方に向いています。洗面所やトイレのような小さな面積であれば、費用も抑えられます。
クッションフロアには、ペットとの暮らしを想定した製品があります。表面に滑りにくい加工を施したもの、傷に強い層を重ねたもの、汚れやにおいに配慮したものなど、方向性は製品によって異なります。見た目は一般住宅用とほとんど変わらないため、名称ではなく「どの性能を強化した製品なのか」で選ぶのが確実です。
クッションフロアで最も多い後悔は、家具跡です。ソファやベッド、冷蔵庫のように重量が一点に集中する家具の下では、へこみが残ります。脚の下に敷板を入れる、面で支える家具を選ぶといった対策で軽減できます。水回りでは、継ぎ目の位置と処理方法を事前に確認してください。
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滑りにくさと耐久性を重視するなら
滑りにくさと、跡の残りにくさを両立。
17,800円〜/畳(税込)
防滑性を持たせたシート状の床材です。表面が凹凸の仕上がりとなっており、濡れていても滑りにくいのが最大の特徴です。もともと人が多く歩く場所で使われてきた素材で、住宅に使うと「丈夫すぎるほど丈夫な床」になります。
どちらもシート状の塩ビ系床材ですが、性格が逆です。クッションフロアは「やわらかさ」を取りにいった床材で、ノンスキッドは「強さと滑りにくさ」を取りにいった床材です。やわらかい分クッションフロアは家具跡が残り、硬い分ノンスキッドは残りません。予算の近いこの2つで迷ったら、家具の重さと、床に求めるのが快適さか耐久性かで決めてください。
犬や猫が床で滑ると、足腰に負担がかかります。ノンスキッドは濡れた状態でも滑りにくく、爪による傷にも強い。粗相を拭き取れる耐水性もあります。「滑らない・傷つかない・拭ける」の3つを同時に満たせる点が、ペットと暮らす部屋で選ばれる理由です。
滑りにくいということは、裏を返せば表面に微細な凹凸があるということです。そのため、つるりとした鏡面のような表情にはなりません。質感より機能を優先する床材だと理解したうえで選ぶと、仕上がりに納得しやすくなります。
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足触りと静けさを重視するなら
音を吸い、空間を静かにする。
20,800円〜/畳(税込)
繊維でできた床材です。renovyでは、正方形のパネル状になったタイルカーペットを中心に扱っています。1枚ずつ並べて敷くため、汚れた部分だけを交換できるのが、一枚物のカーペットとの決定的な違いです。
一枚物のカーペットは継ぎ目のない面がつくれますが、一部が汚れると全体を交換することになります。タイルカーペットは、パネル単位で交換できます。ペットのいる家、小さな子どものいる家では、この差が長期的な費用として効いてきます。
集合住宅で足音が気になる場合、カーペットは4種類の中で最も有利な選択です。繊維の層が音と衝撃を吸収します。寝室や子ども部屋など、静けさが価値になる部屋と相性のよい床材です。
繊維の床材である以上、毛は絡み、水分は染みます。ただしタイルカーペットなら、汚れた1枚を外して洗う、あるいは交換するという対処ができます。「汚れない床」ではなく「汚れても戻せる床」として考えると、選ぶ理由がはっきりします。
傷んだパネルを外し、同じ製品を1枚はめ直します。将来の交換に備えて、施工時に予備を数枚残しておくと安心です。廃番になる可能性を考えると、この数枚が効いてきます。
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滑りにくさと掃除のしやすさで選ぶなら、クッションフロアかノンスキッド。滑りにくさだけを重視するなら、タイルカーペットという選択もあります。
フロアタイルは、ペットと暮らす部屋にはおすすめしていません。粗相をした際にタイルの隙間から液体が入り込み、既存の床を傷めてしまうことがあるためです。
ここまでの比較を、4行にまとめます。迷ったときは、この中でいちばん強くうなずいた行を選んでください。
なお、部屋ごとに床材を変えるのは、まったく珍しいことではありません。リビングはフロアタイル、寝室はタイルカーペット、洗面所はクッションフロア。用途が違うのだから、床が違ってよいのです。
間取り、日当たり、置く家具、ペットの有無。条件をうかがったうえで、床材と壁紙、カーテンまでを一つの空間として提案します。サンプルをお手元で確認いただくこともできます。
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