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Guide — Coordination

床と壁紙の組み合わせ方。
決める順番があります

床が決まりました。次は壁です。
ここで多くの人が、無限にある壁紙の前で立ち止まります。
けれど実は、選ぶ順番さえ守れば、候補は数枚まで絞れます。

モルタル調の壁紙と、その手前の床

壁と床は、別々に選ぶものではなく、ひとつの面のつながりとして見るものです。

Answer — 先に結論

床と壁紙は、①明るさ → ②素材感 → ③柄の強さ、の順に決めます。

最初に空間全体の明るさを決め、次に素材の質感を合わせ、最後に「どちらを主役にするか」で柄を選ぶ。この順番で考えると、迷う回数が減り、失敗もほぼなくなります。逆に、いきなり色や柄から入ると決まりません。

01Step one — Brightness

最初に「明るさ」を決める。

床と壁紙を別々に選ぶのではなく、その部屋を明るく広く見せたいのか、落ち着いた重心のある空間にしたいのかを先に決めます。ここが決まらないまま個別に選ぶと、あとで必ずぶつかります。

明るい床と明るい壁は、光を反射して部屋を広げます。濃い床は空間に輪郭と重心をつくり、家具が引き立ちます。どちらが正しいということはなく、その部屋で何をしたいかで決まります。

明るいグレーの石目床のリビング
明るい床 光が床から返り、部屋が広く感じられます。家具の影が軽く、開放的な印象に。
濃い色のタイルカーペットを敷いた寝室
濃い床 重心が下に落ち、空間が引き締まります。眠るための部屋や、静けさが欲しい部屋に。

同系色でまとめるときも、明度に差をつける

白でまとめる、グレーでまとめる。それ自体は失敗しにくい選び方ですが、床と壁を完全に同じ色にする必要はありません。床をわずかに濃く、壁をわずかに明るくする。それだけで、部屋に安定感と広がりが同時に生まれます。

逆に、床のほうが壁より明るいと、床が浮いて落ち着かない印象になりがちです。「下が濃く、上が明るい」は、屋外の風景と同じ構造です。人はその並びに慣れています。

迷ったら、床を壁より一段濃く。
この一行だけで、たいていの組み合わせは成立します。
02Step two — Texture

次に「素材感」を合わせる。

明るさが決まったら、質感です。同じグレーでも、石目、木目、織物調では、部屋から受ける印象がまったく違います。色が合っていても素材感がちぐはぐだと、なんとなく落ち着かない部屋になります。

ヘリンボーンのオーク調木目の床
木目 やわらかく、体温のある印象。布や木の家具と響き合います。壁は無地に近いものが合わせやすい。
石目調の床と白い壁
石目・モルタル 静かで、少し硬質な印象。金属やガラスの家具、観葉植物の緑が映えます。

床と壁で、素材を「ずらす」

床が木目なら、壁は塗り壁調やクロスの織物調。床が石目なら、壁はやわらかい質感。同じ素材感を両方に使うと、単調になるか、あるいは主張が重なって重たくなります。

このとき基準になるのは、置く予定の家具です。木の家具が多いなら床は石目に振り、金属やガラスが多いなら床は木目に振る。部屋全体で、硬い素材とやわらかい素材が半分ずつくらいになると、バランスが取れます。

03Step three — Focus

最後に「主役」を一つ決める。

床にも壁にも強い柄を使うと、部屋の情報量が一気に増えます。目に入る要素が多すぎると、人はくつろげません。だから、主役は一つに絞ります。

床に表情のある素材(木目のはっきりした柄、大きな石目)を選んだなら、壁は静かに。壁の一面にアクセントとなる壁紙を入れたいなら、床は無地に近いものにする。このルールだけで、部屋は破綻しなくなります。

小さなサンプルだけで判断しないこと。
床は面積が広がるほど明るく見え、壁は広がるほど色が強く感じられます。可能なら床と壁紙のサンプルを隣に並べ、実際の部屋の自然光と、夜の照明の両方で見比べてください。

アクセントクロスを使うなら、一面だけ

壁の一面だけ色や柄を変える方法は、部屋に奥行きをつくります。選ぶなら、窓のない面か、ベッドやソファの背面。視線が向かう先に置くと効きます。四面すべてを変えると、単に暗い部屋になります。

04By room

部屋の用途から選ぶ。

部屋 その部屋ですること 床と壁紙の考え方
リビング 人が集まる。長時間過ごす。 明度差を大きくしすぎない。長くいても疲れない、中間のトーンが安全です。
寝室 眠る。光を落とす。 反射を抑えた落ち着いたトーン。カーペットなど、音を吸う床材とも相性がよい部屋です。
書斎・仕事部屋 集中する。画面を見る。 背景の情報量を減らす。柄の強い壁紙は視界に入ると気が散ります。
洗面所・水回り 水を使う。短時間で出入りする。 狭い空間なので、明るい色で広く見せる。床は耐水性を優先します。
ペットのいる空間 走る。眠る。汚す。 見た目に加えて、滑りにくさと手入れのしやすさ。毛色と床色の関係も考えます。

※部屋ごとに床材を変えるのは珍しいことではありません。用途が違えば、最適な床も違います。

05Pitfalls

よくある失敗と、その避け方。

1|サンプルの大きさに騙される

手のひらサイズのサンプルと、部屋一面に張られた状態では、色の感じ方が変わります。床は広がるほど明るく、壁は広がるほど色が濃く感じられる。サンプルは、できるだけ大きなものを、床に置き、壁に立てかけて見てください。

2|昼にだけ確認する

自然光の下で選んだグレーが、夜の電球色の照明ではベージュに見える。これは頻繁に起きます。その部屋で長く過ごすのが夜なら、夜の見え方を基準にしてください。

3|家具を後回しにする

床と壁は、家具の背景です。すでに持っている家具、これから買う家具の色と素材を決めずに背景だけ選ぶと、あとで家具が浮きます。手持ちのソファやテーブルの写真を、選定の場に持っていってください。

4|巾木とドアを見落とす

床と壁の境目には巾木があり、部屋にはドアや窓枠があります。これらは既存のまま残ることが多く、たいていは白か木目です。新しい床と壁がこの既存色と喧嘩しないかは、意外と見落とされがちな確認点です。

組み合わせの実例を見る
06FAQ

よくある質問。

床と壁紙、どちらを先に決めるべきですか。
床を先に決めます。面積が大きく、選択肢の幅が壁紙より狭いためです。床が決まれば、それに合う壁紙は絞り込めます。逆の順番だと、選んだ壁紙に合う床が見つからないことがあります。床の選び方は床材4種類を徹底比較にまとめています。
床と壁紙は同じ色に揃えたほうがいいですか。
完全に同じにする必要はありません。床を少し濃く、壁を少し明るくすると、空間に安定感と広がりが同時に出ます。同系色でまとめる場合も、明度に差をつけるのがコツです。
部屋を広く見せたいときは、どう組み合わせますか。
床・壁とも明るいトーンでそろえ、明度差を小さくすると、面の境目が目立たず広く感じられます。加えて、柄の強い素材を使わないこと。情報量が少ないほど、空間は広く見えます。
サンプルを見て決めるときの注意点は。
小さなサンプルは、実際に施工したときより濃く見えます。床は面積が広がるほど明るく、壁は広がるほど色が強く感じられます。また自然光と夜の照明では見え方が変わるため、両方の時間帯で確認してください。
賃貸でも壁紙を変えられますか。
物件と施工方法によります。原状回復の条件は契約書と管理規約で定められているため、事前に確認と許可が必要です。renovyでは、もどせる施工を前提にご提案しています。詳しくは賃貸で床を変える前に確認することをご覧ください。
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