自然災害は突然やってきます。地球温暖化が進み、異常気象が増えている影響で、ゲリラ豪雨や洪水などが私たちの生活に大きな危険をもたらしています。
こうした危険から生活を守るには、正しい情報と適切な対策が欠かせません。
そのための大切なツールの一つが「ハザードマップ」です。ハザードマップとは、自然災害による危険を可視化し、安全な避難場所や避難ルートを示した地図のことで、災害時の被害を減らしたり、防災対策を立てるのに欠かせない情報源となっています。
特に、水害の危険が高まっている現在では、ハザードマップの存在は不動産を選ぶ際の重要なポイントになるでしょう。
そこで本記事では、東京23区のハザードマップと、それを活用した不動産やマンション購入時のコツをまとめました。
ハザードマップとは
ハザードマップ:自然災害から私たちの生活を守るための防災ツールの一つ
ハザードマップには、洪水や土砂災害みたいな自然災害が起きた時に、
- 被害を受けそうな地域
- 安全な避難場所
- 避難ルート など
などが記載されています。作成にあたっては、その地域の地形や地質の特徴、過去の災害データが参考にされています。
地球温暖化が進み、突然の大雨が増えているため、水害に関する情報が非常に注目されています。水害は、住んでいる場所によって受ける影響が大きく異なります。これから新しく家を購入する際には、ハザードマップをチェックして、災害の危険が低く安全な地域を選ぶことが、ますます重要になってきています。
ハザードマップは、自然災害に対する予防策を立てる際や、安全な生活環境を選ぶための判断材料として役立ちます。特に不動産を購入する前には、その地域のハザードマップを確認し、将来的な危険性を把握しておくことで、安心して暮らせる家選びができるようになります。
23区のハザードマップの確認方法
ハザードマップは、自然災害から私たちの生活を守るために必要な情報を提供してくれます。
こうした地図は、市区町村の役所や国土交通省が運営しているハザードマップHPなどで入手することができます。東京23区でのハザードマップの確認方法を下記にまとめました。
これらのハザードマップは、家や不動産を選ぶ際、また普段の生活での防災計画を立てる際に非常に役立ちます。特に、自然災害の危険が高い地域にお住まいの場合や、新しく住む場所を探している場合には、これらのハザードマップを確認して、事前に危険性を把握しておくことが大切です。
ハザードマップの3つの種類
日本は自然災害が多い場所に位置しているため、さまざまな種類のハザードマップが作られています。
これらのハザードマップは、自然災害が起きた際の被害を減らしたり、適切な対応策を立てるのに欠かせません。
水害関連ハザードマップ
水害のハザードマップには、こんな危険性が示されています。
- 洪水
- 高潮
- 都市型水害(雨水出水)など
洪水とは川の堤防を越えた際に起きる氾濫のこと、高潮は台風のような低気圧で海水が氾濫すること、そして都市型水害とは集中豪雨で下水道の処理能力を超えることで発生します。
こうした情報は、2020年8月28日から不動産取引において重要事項として説明する義務が発生しています。
▼ 水害ハザードマップ
・ 洪水ハザードマップ
・ ハザードマップポータルサイト
土砂災害ハザードマップ
土砂災害ハザードマップは、下記のようなリスクが示されています。
- 土石流
- 地すべり
- がけ崩れなど
こうした現象は、大雨や地震によって引き起こされ、命や財産を脅かします。特に、東京都ではがけ崩れが主な土砂災害の形態となっており、危険性は比較的少ないものの、注意が必要です。
▼ 土砂災害ハザードマップ
・ 区市町村による土砂災害ハザードマップの公表状況
・ ハザードマップポータルサイト
地震ハザードマップ
地震ハザードマップでは、下記のようなリスクが示されています。
- プレートの動き
- 活断層による地震リスクなど
日本は複数のプレートがぶつかる場所に位置しているため、プレート型の地震の危険性が常にあります。また、断層型の地震も考慮する必要があり、特に東京には立川断層のような特定の断層が地震の危険性を高めています。
この記事を最初に執筆した2024年も、年始に能登半島で震災があり、春先にも四国地方で大きな地震が発生しました。震度4レベルの地震も何度か発生しており、頻発している状況です。
▼ 地震ハザードマップ
・ 東京被害想定デジタルマップ
・ 地震ハザードステーション
東京23区の地形について【ハザードマップの前に確認】

東京23区の地形は、大きく「武蔵野台地」と「東京低地」の二つに分かれており、それぞれ特徴があります。こうした地形について知っておくと、ハザードマップを理解したり、住む場所を選ぶ際の参考になります。
また、東京の西側(23区外)まで見ると、多摩丘陵と関東山地に分かれています。
武蔵野台地
所在地:JR京浜東北線を境にして西側
台地の上は、坂や山、谷が多く、自然の起伏に富んだ地形が特徴です。
例えば、港区の愛宕山や渋谷区の円山のように、多くの自然の地形がこのエリアにあります。この台地は、古い地質で構成されており、安定した土地として知られています。
東京低地
所在地:JR京浜東北線を境にして東側
東京低地とは、足立区や葛飾区のような平坦な地域で、江戸時代以降、人の手で造成された土地が多いのが特徴です。特に、東京湾の沿岸は埋め立て地が多く、かつての日比谷入江があった場所も含まれています。
この低地は、利根川の流路変更や荒川放水路の完成といった歴史的な治水事業のおかげで、現在では洪水の危険性がかなり低くなっています。
東京23区のハザードマップ分析
東京23区でのハザードマップの傾向は、自然災害の種類によってかなり異なります。以下は、水害・高潮、土砂災害、地震の各リスクについての概要です。
水害の傾向

JR京浜東北線の東側にある東京低地は、洪水や高潮の影響を受けやすい地域です。これは、東京低地が海面に近い平坦な土地であるため、川の氾濫や高潮で海水が浸入しやすいことが理由です。
東京都は、川の堤防を強化したり、水門を設置したりして、洪水対策を強化しています。また、高潮に対しては、海岸線沿いに防潮堤を建設するなどして、リスクを低減する取り組みを行っています。
土砂災害の傾向

土砂災害の危険性は、東京23区内ではそれほど高くないとされています。
これは、23区が主に平坦な地域であり、土砂災害を引き起こすような急な斜面や不安定な地質が少ないためです。ただし、区の外側や隣接する多摩地区では、土砂災害の危険性が高くなる可能性があります。
土砂災害に対する主な対策には、斜面の安定化や排水施設の整備などがありますが、23区内ではそこまでの対策はあまり実施されていません。
しかし、災害発生時の情報提供や避難計画の作成などは行われています。
地震災害の傾向

東京23区全域が、今後30年以内に震度6弱以上の地震に見舞われる確率を示したものです。これは、東京都がプレートの境界や直下型地震の活動領域の上に位置しているためで、地震の危険性は区域に関係なく高いと考えられています。
首都直下地震の発生が懸念されており、最近では千葉県沖合の地震も多発しています。地震は「来るもの」として備えておきましょう。
▼首都直下地震に関する被害想定と対策について(内閣HP)
地震対策としては、建物の耐震化、非構造部分の耐震対策、緊急時の情報伝達体制の強化などが挙げられます。また、市民への防災教育や訓練の実施も重要な取り組みです。
東京23区にマンション/不動産購入をする際の注意点
ハザードマップを踏まえて、東京23区で物件を買う時に考えるべき注意点を紹介します!
災害リスク
マンションの場合、特に高層階は水害の危険性がかなり低くなります。そのため、ハザードマップに基づくリスク評価を柔軟に考える余地があります。
一方で、東京23区は洪水の危険性が全国的に見ても低い方ですが、内水氾濫の危険性は依然としてあります。特定の地域での内水氾濫の可能性に注目して、ハザードマップで情報をチェックすることが大切です。
東日本大震災の際も液状化現象が目立ったように、地盤が緩い地域は今なお多く存在します。
耐震性
地震はいつどこで起きてもおかしくない自然災害です。そのため、建物の耐震性を重視し、特に中古物件を購入する際は、1981年6月1日以降の建築基準法に適合しているかを確認することが重要です。
避難経路
東京都の人口密度の高さを考えると、避難場所への避難が難しい場合があります。そのため、垂直避難や広域避難を含めた避難計画の検討が必要です。
マンションの高層階への避難や、大きな公園への広域避難を検討しましょう。
東京23区のハザードマップ情報まとめ
この記事では、自然災害から私たちを守る大切な防災ツールであるハザードマップについてまとめました。
ハザードマップは、洪水や土砂災害のような自然災害が起きた際の被害予想地域や、安全な避難場所、避難ルートを示し、災害対策に欠かせない情報を提供してくれます。地球温暖化で異常気象が増えてきているため、特に水害に対する警戒が必要になっています。
不動産を購入する際にハザードマップを活用することで、災害の危険性が低く安全な地域を選ぶことができます。
この情報をもとに、安心して生活できる環境を選ぶことが、これからますます重要になってくるでしょう。ハザードマップの存在を知り活用することで、自然災害による危険性を減らし、より安全な生活を実現していただければ幸いです。






コメント